☆ 腐食もいろいろ

設備改修で多いのが鉄管の腐食ですが、銅管やステンレス管でも腐食が、また、異種金属の腐食でアルミも・・・ 金属の腐食に要注意!

① 全面腐食
  金属の全面が、ほぼー様に腐食している場合を言う。
② 局部腐食
  腐食が局部的に集中して起こる場合を言う。
③ 潰食
  液流に伴って金属材料表面を磨耗する時に起こる激しい腐食。建築設備配管では給湯システムの銅管配管でよく見られる。
④ キヤビテーション損傷
  流体が高速で管内を流れる時に、継手近傍に負圧部分ができ、そのため気泡が発生し管壁面に激突する際に起こる、通常の腐食環境下では見られな  い激しい腐食。
⑤ 応カ腐食割れ
  応カによって加速される腐食。応力腐食により材料に割れを生ずる場合を応カ腐食割れと言う。アンモニアイオン存在下の銅合金、塩素イオン存在  下のオーステナイト系ステンレス鋼などに見られる。
⑥ 応カ疲労
  腐食環境下におかれた金属材料に繰り返し応カがかかり機械的疲労に比べて著しく損傷される現象。
⑦ 隙間腐食
  極めて狭い隙間の下にある金属材料が局所的に起こす腐食。
⑧ 孔食
  金属材料のある部分に深いあなを穿つ局部腐食。銅管、ステンレス鋼管等で見られる。
⑨ 粒界腐食
  結晶粒界に沿つて進行する腐食。オーステナイト系ステンレス鋼の溶接部等に発生しやすい。
⑩ 選択腐食
  合金の構成成分のー部が選択的に腐食脱落する腐食。砲金バルブの黄銅製弁棒の脱亜鉛腐食などが典型的事例。
⑪ 異種金属接触腐食
  異種金属が接触してガルバニック電池が構成されることにより起きる腐食。銅管と鋼管。鋼管とステンレス鋼管との接続部などで発生する。

⑫ 黒鉛化腐食

  黒鉛化腐食は鉄の母相が腐食される脱成分腐食で、主に鋳鉄管でみられ、腐食生成物と多孔質の黒鉛が残る。 多孔質の構造が残るという損傷の

  結果、強度、延性、密度が低下することになる。 通常は低pH、流動性のない状況で生ずるが、特に土壌や湿潤硫化物環境に接しているときに

  起こりやすい。

⑬微生物腐食

  微生物が直接金属を栄養源として侵食するわけではなく、代謝生成物が、電池を形成しアノード反応やカソード反応を起したり、微生物の繁殖に

  よる菌そのものが酸素あるいはイオンの濃淡電池を形成して腐蝕の原因になるといわれている。汚雑水堆積化で多く見られる。

 

2016年06月13日