☆ 新しい配管材 意外な盲点

最近の配管材で、地震に強く錆びないポリエチレン管(水道用耐震型高性能ポリエチレン管)や耐火被覆のいらない塩化ビニル管(排水用耐火VP)がありますが、特徴だけを見て使うとあとでクレームが・・・。

前者のポリエチレン管は、凍結の恐れが少ない所では保温不要と説明されており、保温せずに施工したら、夏場の結露がひどく水浸しに。

これは直結給水方式に多く、地中は温度変化が少なく、夏場の地中の水は外気より温度が低いため、暖かく湿度の高い建物内で結露現象がおきやすいことが主な原因です。

一方後者の耐火VPでは、防火区画貫通において、継手を含め他の材料との組み合わせや使用方法により「消防でOUT!」となることがあります。(特定の消防評定しか受けていないため、使用の際は消防署に確認を) また、消防でOK となって設置した所、今度は「排水音がうるさい」とクレーム。

塩ビ管は腐食しない良い材料ではありますが、金属管に比べ遮音性に劣るので、使う場所にもよりますが、騒音問題があります。他にも、管の伸び縮み(線膨張係数)が大きいため経年疲労で管が割れたり、冷たい排水による結露問題もあります。

ご参考まで

2016年05月24日